見習いデザイナーのためのデザイン勉強会

アドグラフィー制作部の見習いデザイナーが、デザインや仕事に対する考え方などを、先輩に質問する対話形式でお届けする連載です。

Category見習いデザイナー

写真を活かしたデザインとは?

写真を活かしたデザインとは?

見習いデザイナーが先輩に遠慮なく疑問をぶつける社内のデザイン勉強会。14回目のテーマは「写真を活かしたデザインとは?」です。

アドグラフィーが制作するホームページって、写真が大きく使われることが多いですよね

『ここに行きたい』『ここに泊まってみたい』『美味しそう』と思うような、感情を動かす魅力的な写真撮影をしているからね

ホームページではこれをきちんと伝える・表現するデザインをしてるよ

宿の情緒や臨場感が伝わってくる写真ですよね

宿の撮影はただの商品撮影ではなく、写真自体で1枚の画が完成しています

写真1枚でデザインの印象が左右するから、ハイクオリティな写真があるだけでデザインが引き締まるよね

そう考えると、写真の使い方が難しいです。せっかくの撮影写真の意図をデザインで無視してしまわないか…。皆さんはどうやって写真を活かしたデザインをしているんですか?

写真から何を売りたいのか・伝えたいのかというのを読み解いていく必要はある。説明的写真とイメージ写真を使い分けたり

イメージ写真はホームページでは背景に使われることもありますよね

背景に写真を使うときは、そこで『どんなイメージを与えたいのか』『どんな印象を与えたいのか』を意識してる。宿泊施設であれば『こういうお宿です』というイメージを与えたいし、ホームページを見た時にユーザーに滞在イメージが浮かぶような写真を選定してる

写真の持つ雰囲気をそのままユーザーに体感してもらうような使い方をしているんですね

かつ、写真上にテキストを配置するなら文字配置ができる余白がある写真を選定する必要があるし、魅力的な箇所がちゃんと見えるように気をつけてるんだよ

写真の色味を活かす

アドグラフィーの写真の使い方・セオリーとして、『写真の色味は変えない』というのがあるよ

なんでですか?

料理写真であれば、色味が青すぎたら美味しそうに見えないでしょ。温度感やツヤ感が出るようにカメラマンが撮影・調整をしてくれてるから

臨場感を感じられるような写真になってるんですね

より臨場感があるのは、会席が全部見えている写真よりも、お肉を焼いてる写真の方が『美味しそう』っていうイメージをより掻き立たせることができるよね。トップページで使う料理写真は、そういう選定の仕方を心がけてるよ

写真の選定もデザインの一つなんですよね

写真の持ってる雰囲気もあるから、それを踏まえてデザイン全体の色味をどうするか決めてたりする

写真からホームページの色味を決めることもあるんですか

旅館であれば、重厚な雰囲気で撮影することが多いから、濃いめ・渋め・和を感じる色味を選ぶ、みたいな感じで

確かに、写真とデザインの色味が違ったらチグハグになってしまいますもんね

写真の『彩度・明度の高さ・低さ』とかで印象が違うから、写真に対する印象・インスピレーションは大切にしてるよ。宿のブランドカラーも考えて、ホームページでどうなりたいのかを考えてデザインの色味・方向性を決めていってる

写真とデザインの色味がこんなに紐付いたものだったとは

写真の中から色を抽出して、デザインに使用することもあるからね

なるほど。色の調和がとれて、違和感のない、自然な色遣いになりますね!

写真だけで1枚の画が完成している?

写真自体で1枚の画が完成しているというのは、具体的にはどういうことですか?

撮影写真はカメラマンが構図を考えて撮影しています。基本的にトリミングありきの写真ではないですし、私たちデザイナーが写真の色味を変えることもほぼありません

写真にはそれぞれ『構図』を活かすための最適な配置やトリミングがあるから、そこを理解して効果的な見せ方になるよう気をつけてるんだよ

そんな完成された写真を、どうやってデザインに活かしていくのかが気になります!

写真の『主役』が何なのかを理解することが大切です。配置したときに『一番見せたい部分』が撮影意図の通りに扱えているかを気にかけています。例えば湯布院の宿で、由布岳が見える露天風呂が売りなのに、由布岳をトリミングしてしまっては意味が無いですよね

宿の売りを伝えるのに重要な部分を見逃さないように気をつけないといけませんね

ワイドな構図正方形に切り取られることを想定した構図もあるので、そこの使い分けにも注意は必要ですが

左配置・右配置で魅せる構図もあるから、自分が作っているデザインに配置したとき、違和感がないように意識してるよ

違和感を感じないような配置って、例えばどんな配置ですか?

構図の向きを意識して、同じ構図の写真は並べないようにしたり、人ありの写真は目線まで配慮して、なるべく内側に向くようにしてるよ

目線まで考えているんですね!

まあ、こういうのは感覚で作業してるから、基本的には自分が良いと感じた写真を使ってるかな。とにかく、写真を雑に扱わない。デザインに取り入れるときは見せたい部分がより良く見えるように気を付けてるよ

普段何気なくホームページを見ていましたが、細部まで考え抜かれた構成やデザインになっていたんですね

まとめ

まとめると、写真を活かしたデザインとは、

魅力や情緒の伝わる写真選定

写真の持ってる雰囲気を踏まえた色味を遣う

写真の『一番見せたい部分』を理解する

今回聞いたお話は全部貴重で重要でした!アドグラフィーの写真は強みなので、それを活かしたデザインになるように心がけます

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制作部所属の見習いデザイナーです。見習いの特権をフル活用して、わからないことを先輩方に厚かましく質問する勉強の日々です。

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