銀行だった建物が、ホテルとして今も街の中心にある



日本橋兜町。
東京証券取引所の裏手に、
煉瓦造りの建物が静かに立っている。
K5

客室は20室。
1923年に建てられた旧銀行の附属建築を、
2020年にホテルへと転換したというホテル。
設計はストックホルムを拠点とする
Claesson Koivisto Rune。
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1階にはいくつかの場がある。
カフェのDance Cafe
バーのAkai地下にビアホールのB by K5。
それぞれに役割があり、
しかし空間としては分断されていない。
2025年春にリニューアルを経てより街と繋がっている開かれた場所となっている。


一番上の階に、スイートルームがある。
天井は4.5メートルまで抜けている。
カスタムデザインの家具、
藍染めのカーテン、
レコードプレーヤーが一台。
勉強会の流れで案内していただき、
しばらくその空間に立っていた。
都市の中にいることを忘れさせる高さだった。










ロビーとカフェはつながっている。
どこからが宿でどこからが街なのか。
その問いより先にそこにいることが自然になる。「曖昧」を設計に組み込む、
というコンセプトが空間全体に行き渡っている。
滞在した人がこの場所を何と呼ぶかは、
おそらく人によって違う。
100年前に銀行として建てられた建物が、
今もこの街に立ち続けている理由は、
単に建物の強度だけではないと思う。
何に使われるかを時代ごとに問い直してきた
からではないか。
その問いの跡が空間の隅々に静かに残っている。





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K5

