【若旦那・若女将へ】これから宿を継ぐ人へ、届けたいこと

この記事のシリーズはタイトルからも
これから宿を引き継ぐ人に向けて書いていく。
二代目として家業に入る人。
親の背中を見ながらいつか自分の番が来ると
感じている人。
あるいはすでに引き継いで、
何から手を付ければいいか迷っている人。
おこがましながらもそういう人たちに
少しでも届けばと思っている。
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私たちアドグラフィーは、
観光業に感動をというミッションを掲げている。
創業当初から向き合ってきたのは、
旅館という存在をどう次の世代に残していけるか、ということだった。
旅館はただの宿泊施設ではない。
建物があり、
土地があり、
歴史がある。
そこに関わる人がいて地域との関係がある。
日本らしさという文化が、
形として残っている場所だと思っている。
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けれどその旅館は年々すごいスピードで
減り続けている。
後継者がいない。
人が採れない。
建物の老朽化。
構造的な問題が絡み合って、
毎年いわゆる旅館の数は減っている。
このまま何もしなければ、
日本の風景から旅館という存在が消えていく。
そういう未来が現実として見えている。
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だからこそ次の世代に届けたいことがある。
宿を継ぐということは簡単なことではない。
覚えることも多いし、
判断しなければならないことも多い。
さらには先代のやり方と
自分のやり方の間で揺れることも多々あるだろう。
けれど現実に継ぐ人がいなければ宿は終わる。
継ぐ人がいて、
その人が走り続けてくれるから、
宿は次の時代に渡っていく。
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私たちアドグラフィーにできることは
かなり限られている。
すべての宿を救うことはできない。
けれどこれから継ぐ人が
少しでも走りやすくなるように、
道を整えることはできる。
何から手を付ければいいのか。
数字をどう見ればいいのか。
どこに優先順位を置けばいいのか。
そういうことを言葉にして残しておきたい。
それが今の私たちにできることだと思っている。
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旅館という存在は、
時代の中で変わり続けてきた。
昔と今ではお客様の求めるものも、
働く人の価値観も社会の仕組みも違う。
変わらなければ生き残れない部分もある。
けれど変わらずに守っていくべきものもある。
その判断を次の世代が自分の目で見て、
自分の頭で考えて自分の言葉で決めていく。
それが継ぐということの本質的意味だと思う。
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次世代に残していくもの。
次世代が考えていくもの。
その両方に少しでも触れられる記事を
書いていきたい。
この連載では宿を引き継いだあとに
向き合うことを順を追って書いていく。
最初に何を見るか。
どこから手を付けるか。どう考えるか。
すべてを網羅することはできない。
決して正解では無いけれど
最初の一歩を踏み出すときの、
ひとつの手がかりになればと思う。
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日本らしさという文化が時代を超えていくために。
旅館という存在が次の世代に渡っていくために。
その変遷の中で、
今できることをひとつずつ積み重ねていく。
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次回から具体的な話に入っていく。
まずは引き継いだ宿で
最初に向き合うことについて。
週1ぐらいのペースで走れればと笑
引き続きよろしくお願いいたします。
