宿が変わるのは、伝え方をつくり直したときだ!

売上を動かすのは、
商品力より伝わり方の仕組み。
どんな宿にも光るものがもちろんある。
料理に手を抜かず、
接客を大切にして、
地元の食材や季節を思いながら
日々の仕事に向き合っている。
それでも結果が出ない。
良い宿ほど報われていないように見える。
理由はひとつ。
伝え方が体系的に仕組みになっていないから。
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実はいい宿ほど、伝わっていない
「料理をもっと良くしたい」
「部屋をリニューアルしたい」
「ホームページをつくり直したい」
どれも正しい。だけど順番がある。
いきなり中身を変えるよりも、
今ある魅力をどう伝えるかを
組み替えたほうが早い。
お客様は、見えている範囲でしか選べない。
つまり伝わらない宿は、
厳しい言い方をすると
存在していないのと同じなのだ。
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売れる宿は「伝え方」を設計している
売れている宿には、共通点がある。
① 何を売るかが明確
→部屋でも料理でもなく
過ごす時間を売っている。
② 誰に売るかが決まっている
→ 「誰でも」ではなく、一番喜んでくれる人を想定している。
③ どう見せるかを仕組みにしている
→ 写真、言葉、プランの順番。すべてに意図がある。
これが伝える仕組みだ。
感覚やセンスではなく、
設計として再現できるもの。
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伝え方をつくり直す4つのステップ
①宿の代表商品を決める
宿の顔を一本つくる。
季節の懐石、源泉貸切風呂、記念日の宿など。
宿の世界観を象徴するプランを核にする。
②価格の意味を言葉にする
15,000円、20,000円、25,000円。
数字の違いに納得の理由を添える。
価格を上げるより納得を生む言葉が大切だ。
③写真と言葉を磨く
美しさではなく、感じさせる力を。
料理の湯気、障子の光、手の動き。
その一枚に、宿の考え方が映っているか。
④OTAと自社サイトを噛み合わせる
OTAは出会いの場自社サイトは決める場。
この役割を意識して組み立てると、
予約の流れの役割を自然と意識できる。
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伝え方を組み替えると、数字が変わる
商品を変えずに、
プラン名と写真を変えただけで
単価が3,000円上がる。
そんな宿は少なくない。
お客様は、
内容ではなく伝わり方すなわち納得感で
判断している。
同じ温泉、同じ料理でも、
湯けむりと山の夜風に包まれる宿と書くだけで、
体験の想像価値が変わるのだ。
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まずは「どう見せているか」を見直す
①お客様は何を見て、予約を決めているか?
②写真や言葉に自分たちの想いは映っているか?
③宿の強みを、誰にどう語っているか?
売上を変える前に伝え方をつくり直す。
それが宿がもう一度、
選ばれるためのはじまりだと思う。
最近の悩み相談の多くがどう選ばれるか?
であったりこれから選ばれるか宿しか残れないや
相談と危機感が入り混じっているように感じる。
世の中はより混沌としてくるように感じる。
施設もお客様にも情報がある程度平等に
渡される時代になっているからこそ
改めて何をどう届けるかをもう一度見直す
時期に来ているように思います。

