SNS発の噂で宿泊キャンセル?観光地が直面した“予言騒動”から学ぶ3つの教訓

何もなかった一日が観光に影を落とした
2024年7月5日。
多くの人にとっては静かに過ぎた普通の一日。
しかしアジア圏ではこの日を巡って異変が起きていたのはご存知だろうか?
台湾や香港で広まった7月5日に日本で大災害が起きるという噂。
SNSを中心に拡散され航空会社が減便、
宿泊キャンセルが相次ぐ事態となる。
この出来事が示したのは、
観光業が事実よりも感情に左右される産業であるということを再認識することとなった。
⸻
デマから行動へ。
噂が観光行動に与える影響
SNSでの拡散は
以下の流れで進んだと見られている。
① 台湾のインフルエンサーが災害を予言する漫画を紹介
② 香港のオカルト系メディアが拡散
③ TikTok・YouTubeで予言動画が急増
④ 実際に訪日旅行キャンセルが発生し減便対応も
⑤ SNSでやっぱり日本は危ないのではという声が拡散
ここから分かるのは、感じた不安は事実に勝るスピードで広がるということです。
⸻
観光は「感情」で決まる。
宿が備えるべき3つの視点
① 安心の言語化はできているか?
災害対策・衛生管理・安全基準。
これらの整備は当然として、お客様がそれを知っているかどうかが選ばれるか否かを左右します。
安心は伝わってはじめて価値になるものです。
② 外国語圏SNSのモニタリング習慣をつける
今やX(旧Twitter)やYouTubeで、
台湾語・韓国語の情報も簡単に検索可能。
日本旅行や地域名での検索モニタリングを週1回でも行うことで、
リスクの芽を早期に察知できます。
③ 地元の日常を可視化する発信
一番不安なのは
今何が起きているのかわからないこと。
だからこそ、
いつもの朝市・風景・店先の様子など、
地元の日常の投稿が信頼につながります。
⸻
観光業は不安と安心の
バランス産業である
観光とは、また来たいと思わせる何かを届ける産業です。その逆である「行きたくない」という感情が広がれば、
何も起きていなくてもキャンセルは起こる。
今回の7月5日の一件は、
何もなかった日が実際の宿泊・予約行動に
影響を与えた事例でした。
だからこそ、
宿の役割は危険ではないと
否定することではなく、
変わらない日常を言葉と映像で伝え続けることにあるのではないでしょうか。
安心は広がります。
そしてそれは、
観光業が次に取り戻すべき信頼資産なのかもしれません。


